活用しない手はない!ダンス録画で上達力アップ
もっとダンスが上手くなりたい!そんなあなたが知るべき方法とは
近年はダンス愛好者の裾野が大きく広がり、日本国内でもさまざまなジャンルのダンス文化が定着してきています。いまや“踊れる”ことはクールとみなされるのが当然になり、特定のダンサーに憧れる人も多くなりました。都心や主要都市ばかりでなく、地方圏にもダンススクールが開校されるようになり、学べる環境が身近になったことも人気を後押ししているでしょう。
本格的にダンサーを目指すというケースだけでなく、運動不足やストレスの解消になる趣味として、健康増進や理想のボディメイクにつながるシェイプアップ効果を期待してなど、ダンスを始める目的は人それぞれですが、せっかく挑戦するなら誰しも早く上達したい、より上手く、格好良く踊りたいと思いますよね。
ダンスの道を志す人が増えたことで、近年は技術レベルの上昇も著しく、アマチュアダンサーでも目を見張るようなクオリティのパフォーマンスをみせるケースが確実に増加してきました。どうすればあんなふうに踊れるようになるのか、自分もこんな動きができたらな……と話題の動画などを見て感じている初心者の方も少なくないのではないでしょうか。
ダンスはどのジャンルにしても、地道な基礎の積み重ねが何より重要であり、即効性のある秘策のような上達法は残念ながらありません。ただ愚直に王道の道を行くのみ、といってもいい世界です。しかし、いくら練習しても伸び悩む人と、練習した分だけぐんぐん上達していく人には、やはりやり方の差もあります。
その差になる代表的な点として挙げられるのが、自分のダンスを客観的に確認しながら改善することができているかということです。自分で自分の動きを見るのは、何も利用しない場合、非常に困難なことですが、今は便利な時代、スマホなどの機器を用いて撮影すれば誰でもごく簡単に行えます。今回はこのダンスを録画するメリットについて、少し詳しく解説しましょう。
頭でイメージする姿と実際とは大きく違う!鏡と録画を併用する意義
ダンスは、とくに初心者の場合、姿勢や基本ステップなど、覚えるべきことが多くあります。初めのうちはそのひとつひとつについて、重心移動や手の位置、足の位置、筋肉と関節をどう用いるのかなど、正しいやり方をじっくり見て真似、全身できちんと覚えていかなければなりません。
「多分こんな感じ」、「おおよそできているだろう」で進めてしまうと、間違った動きがしみつき、癖になって上達を妨げ、後になって苦労するといったことも大いにあります。頭の中でイメージしたように、自分の身体の動きがコントロールできているとは限らないのです。
こうした動きの確認のため、レッスン室には大きな鏡が必ず設けられていますが、録画した映像であれば、鏡で見づらい場所や角度、とくにチェックしたいポイントなども、撮影するカメラやスマホの設置位置を工夫するだけで、細かく確認できます。動きながらでは気がつかなかったポイントも、映像として客観的に見たり、繰り返し視聴したりすることで、見えてくることもあるでしょう。上達を阻害する“できたつもり”、“上手くなったつもり”を防ぎ、正しく、美しく身体をコントロールすることに、録画は大いに役立つのです。
また鏡の場合、リアルタイムに確認できるメリットがありますが、注意のいったポイントだけに限られてしまう、その一点に集中して他が見えなくなりがちというデメリットもあります。それに対し、録画映像は動きの全体を見ることができ、意識していなかった場所も確認できる良さがあります。鏡で確認できているからと思わず、録画機器も使ってチェックしてみましょう。
鏡の確認に頼りすぎる練習を行っていると、目線がステップを踏む足元に落ちやすかったり、自分の姿が前に映し出されていることがあまりに日常となりやすかったりして、イベントやコンテストなど、いざ本番でダンスを披露する際、しっかり前を見て表情をつけた踊りができなくなったり、鏡のないいつもとは違う環境に違和感や異常な緊張感をおぼえて上手く実力を発揮できなかったりすることもあります。
振り付けを通しで練習する際など、ときには鏡から離れ、何もないところで踊る練習もしておきましょう。そうして踊っているときの自分がどう見えるか、客観的に確認する際にも、スマホやカメラでの撮影が有用です。本番をイメージしながら、何度も確認して修正を加えていくと良いですね。
日々、録画した映像を記録として残していけば、次の日にやるべきことを見定められるほか、自分自身のパフォーマンスにおける波や成長も振り返って確認できます。上達が見てとれればモチベーションアップにつながりますし、こうしてゆっくり冷静に自分のダンスを見直し、きちんと課題に向き合うことができる人は、必ず成長します。
自分のできていない部分、課題となる部分から目を背け、ただがむしゃらに練習量をこなしていても、なかなか上手くはなりません。ダンスに限らず、今自分がどこまで何ができていて、何ができていないのか、改善すべき点はどこでそれにはどうすればいいか、そこをきちんと理解して練習するのと、そうでないのとでは、明らかに結果に差が出ます。確認と実践のサイクルをきちんと回してこそ、上が目指せるのです。
手本や振り付けを見て学ぶ、真似る学び
スクール・スタジオによっては、撮影を禁止しているケースもありますから、必ず事前に確認することが必要ですが、許可されているなら、ぜひ先生の動きと自分の動きの両方を撮影、録画し、どこがどう違うのか、じっくり研究してみてください。
スクールでの撮影がNGの場合は、自宅やストリートでの自主練習時に自分の動きを撮影し、ネット上で公開されている上級者ダンサーの動きと比較してみましょう。基本や技がより良く身につくのはもちろん、この練習を繰り返すことで観察力も向上し、新しい技や振り付けの習得がスムーズになる効果も期待できます。表現力も鍛えられますから、人を惹きつける、魅力あるダンサーになれる可能性もさらに高まるでしょう。
アレンジや振り付けを考え、作っていく際にも、録画映像は大いに活躍します。イメージ通りに表現できているか、映像ならば流れの中で確認することが可能です。実際の振り付けでは、構成する動きと動きをつなぐ動作もあり、そのつながり、身体の動かし方における経路が不自然だと、魅力的にアピールすることができません。表現として流れを意識し、完成形を目指したり、振り付けをより良く仕上げていく、それをスムーズに覚えていく、そうしたことを実践したりしていくのにも、録画は役立つのです。
近年は、ダンサーが利活用するのに最適化されたカメラやアプリも多く登場してきています。長時間撮影や環境に適応した光量でのスムーズな撮影、録画した映像を左右反転で確認するミラー再生、周囲の音をカットして楽曲のみと重ねた記録ができるものなど、実にさまざまで、上達を効率良く多角的にサポートしてくれるものとなっていますから、情報を収集し、自分に合ったものを試してみてください。
まとめ
いかがでしたか。自分のダンス時の動きを撮影してみるということは思いついていても、何となく気恥ずかしい、見てがっかりしたくない、そうした気持ちから、鏡でも確認しているし大丈夫、自分の踊りは自分が一番よく分かっている、そんな面倒なことをする必要がないなどと理由をつけ、実践してこなかったという方もあるかもしれません。
しかしそれではあまりにもったいない!あふれている上達のチャンス、ステップアップの大きなきっかけを、日々みすみす自分から捨ててしまっているのと同じです。身近なスマホや動画撮影に対応したカメラさえあれば、いまや撮影はすぐに行え、映像を通したチェックが繰り返し、時間や場所を問わず可能になっています。
自分のダンスが客観的に見るとどうなっているか、上手いダンサーの動きはどこが違うのか、映像を見て学べることは想像以上に多く、これを繰り返すだけで、格段に出来映えは違ってきます。ダンスが本当に好きで上達したいなら、録画による記録と確認はぜひ行ってください。
(画像はPixabayより)