ダンス仕事を総まとめ!第二弾!!
前回の記事では、割と想像がつきやすい、メジャーなダンスのお仕事についてご紹介しました。
ダンサーといったら自身が踊る!というイメージを持っている方も多いと思いますが、第二弾となる今回は自分が踊る以外の、案外知られていないお仕事に注目して、特集していきたいと思います!
ダンスに関わるお仕事って思っているよりも、種類が多々あるんです!それもダンサーのお仕事なの!?と思うようなものがたくさん。さっそくみていきましょう♪
振付家
振付をすることをメインとした仕事です。”振付依頼承ります”とうたった会社もあるくらい、振付って実は需要があるんです。
ミュージカルや楽曲に対しての振付はもちろん、例えば、結婚式の余興で踊るための振付を作って欲しい、運動会の創作ダンスが欲しい、ゆるキャラにキャッチーなダンスをさせたい等…。ダンスが必要だけど、無知で自分で振りを作れない!と、”ダンサー”ではなく、”振付のみ”を求められる場面は意外と多くあります。
自身は踊ることなく、振り付けのみ承ってくれる会社や、個人ダンサーは存在します。求められるシチュエーション、イメージに合わせた振りを作るスキルが必要になります。ダンサブルな振付や、キャッチーな振付、歌詞に沿った伝えることを重視した振付等、振付師になるには、様々な引き出しを持っておくことが重要になってきます。
演出家
自分がダンサーとして踊るのではなく、振付や構成、表現の仕方を考える “演出家” という仕事もあります。決められた曲の振りのみを考える振付家と違い、演出家は振付はもちろん、その舞台やステージの全体の流れや構成を把握しながら、踊りや構成、全体のイメージ作りに携わります。そして一概に演出家といっても、いろんな現場があるのです。
例えば、アーティストのコンサート。メインはアーティストの曲なので、その楽曲に合わせてバックダンサーをどう使うか、どう曲を引き立て、ダンスで会場を盛り上げるかを考えます。ストーリー仕立てにしてほしいという要望や、時にはダンサーを主役に5分ほどのパフォーマンスをお願いされたり。実際に踊るダンサーの選出方法に関しては、オーディションを行ったり、場合によっては、演出家がキャスティングするところからお願いされることもあります!
ミュージカルの演出家は、映画監督のようなイメージを持ってもらうとわかりやすいかもしれません。軸となるストーリーを踏まえ、総合演出家とタッグを組みながら、物語のシーンに合った踊り、総合演出家が伝えたい感情などをダンスで表現していきます。時には役者のちょっとした立ち回りの動きなども任されることも。
ダンススタジオの発表会の演出家は、全体のイメージを統一させるような仕事になります。発表会は基本的に、ジャンルも様々なダンスナンバーが集まり、1つの舞台でオムニバス形式で見せていくのが一般的です。そのバラバラの作品を、どうテーマ性を持たせて、エンターテイメントとして、まとまったものにしていくのか。発表会全体のテーマを設定を決め、フライヤーイメージ、作品の香盤、オープニングやエンディングの構成、作品と作品の間をどう繋ぐのかなどを演出していきます。
ダンサーとして演出を任せられる方は、ある程度の経歴のあるベテランダンサーが担うことが多いです。それは、振付力や表現力があることはもちろん、たくさんの経験からの対応力、そしてなにより人を動かす統率力がとても必要とされるからです。かなり責任感もありますが、とてもやりがいのある仕事といえます!
ちなみに、郷ひろみやSMAPなどの振付をてがけ、現役の役者としても活動の幅を広げる黒須洋嗣先生が総合演出をする発表会がこちら!
若手ダンサーが集い、色々な作品を魅せてくれるのでかなり必見です!!
舞台制作;自主公演
ダンサー○○氏初の自主公演開催決定!というような記事を見たことがある方も多いのではないでしょうか。この自主公演というのは、キャスティング、演出はもちろんのこと、会場を押さえたり、スケジュールや制作費等のお金の管理、協賛や集客、サポートは募りつつも、そのダンサーが責任をもち主体で行います。
管理が基本全て主催者になるので、やるべきことが多くかなり忙しく負担も大きい!その上に売上も考えなければとなると、ダンサーとしての振付・演出力だけでなく、人脈や集客の力も重要になります。
ですが、自分の世界観を存分に表現でき世の中に発信できる。やりきった後は本人にしかわかりえない達成感を味わうことができるはずです!
ダミーダンサー
アイドルやアーティストなど、事前にその人のダミーとして踊る仕事のことです。本人に振付する前に、構成をダミーダンサーを使って、実際にフォーメーションや移動の仕方など含めやっていきます。
振付家の指示のもと、素早く振りや構成を覚えることが求められるのはもちろん、癖なくシンプルに踊るなど普段とは違うスキルが必要となってきます。進行していく中で、立ち位置や振付が変わることはざらにあるので、臨機応変に対応する能力も求められます。
見本になる動画撮影のみの場合もありますが、本人達にレッスンをして教えたり、本番に同行、リハーサルで仮に踊るなどをすることもあります。基本的にはダミーダンサーにそれぞれ「○○さん担当」というのを与えられるため、レッスンまでする場合は、本人に付き添って一から十まで教え、メンタル面でもサポートしたり、チームとしてパフォーマンスが成功するように導きます。
YouTuberなどのネットダンサー
ネット社会の普及と共に増えているこちらのお仕事。SNSが大流行して生活の一部とも言える現代だからこそ、ネット上でダンサーとして活躍する人はたくさんいます。
例えば、いわゆる “踊ってみた” という種類の動画。これは再生回数が伸びれば、広告収入を得ることができます。
他にも最近では、インストラクター業をネット上で行う方も!ダンスをスローや反転させ、解説動画も作成して配信。いつでも見ることができ、自由な時間にダンスを学ぶことができます。
他にも、直接ビデオ電話でやり取りをし、遠隔状態で、マンツーマンで教えたりするオンラインレッスンもあります。教える側も教わる側も、時間・場所に制限がなくなるところがインターネットのメリットですね!
イベントオーガナイザー
簡単に言ってしまえばイベントの主催者です!イベントの箱決めや出演者決めなどから、スケジュール調整まで行います。やることは、前述の自主公演に若干近いイメージで良いと思われます。
イベントに出演してもらうユニット、ソロダンサー、作品などを決め、参加費ノルマ代の設定をしたり、ゲストダンサーのキャスティングを行ったりします。たくさんの人と事前のやり取りをするので、こちらも管理能力や人望はもちろん、キャスティングのセンスが問われる仕事です。
パフォーマンスダンサー
イリュージョン
メインのイリュージョニストの周りにいるパフォーマーも、実はダンサーだったりするんです。ポーズをとったり、剣を刺すときに回転を入れてみたり、狭い箱の中に入るには柔軟性が必要だったり…。一般の人には難しい動きが意外とたくさんあり、体の効くダンサーの需要が大。
フラッシュモブ
ここ数年で認知度が高まったフラッシュモブ。ゲリラパフォーマンスの一つで、町中で歩いていた人が突如ダンスをし始めたりと、日常の中で急にパフォーマンスをするエンターテイメントです。最近は結婚式など、特定の誰かに向けたサプライズとして用いられることもしばしば。企画者が自分で知り合いに声をかけて協力をお願いすることもありますが、ダンサーを派遣する会社も存在し、仕事としても行われています。
ショーレストラン
海外ではすでに馴染みのあるショーレストラン。食事やお酒を楽しみながら、ショーも満喫することができるため、日本でもその人気が高まりつつあります。ショーレストランといってもいろんなテイストのものがあり、ポールやバーレスクなどのセクシー系から、ジャズやTAPなどクラッシックおしゃれなパフォーマンスまで。お店の雰囲気に合わせて様々なダンサーが活躍します。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回紹介した仕事の他にも、フィギュアスケーターへの指導をする仕事や、広告用にポージングを考えてほしいと頼まれる仕事、モーションキャプチャーの仕事など、実はあげるときりがないくらい、ダンスのお仕事は存在するのです。
ダンサーは仕事があまりない…というイメージがあったかもしれませんが、現代のダンサーの仕事は踊るだけではなく、多種多様、いろんな業界にまで広がってきており、ダンサーの需要は高まってきています!
逆に言えば、踊るスキルだけではなく、様々なシーンで対応できる力をつけていかなければいけないので、舞台を観る、レッスンを受けにいく、なるべく多くのインプットや引き出しを作っておくと仕事が広がるでしょう。