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Seishiroが思う日本人ダンサーの良さとは?得ることよりも内面を見つめなおせた、NY一人旅。:Seishiroインタビュー①

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乃木坂46のミリオンヒット曲『インフルエンサー』の振り付けを担当した振付家・ダンサーのSeishiro。現在多くのアーティストの振り付けを担当する傍ら、2015年Legend Tokyo最優秀作品賞を最年少で受賞。スタジオレッスン及び舞台の総合演出も手がける、注目ダンサーである。2年連続のレコード大賞を受賞した乃木坂46の振付師Seishiro。去年突然NYに行った真相と、今後のビジョン、素顔に迫る!

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NYに行って感じた「日本人のダンス技術の高さ」!

国内だけでなく、海外にも仕事の拠点を広げているとお聞きしました。先日まで上海に滞在されていらっしゃったそうですが、海外でのお仕事も多いのでしょうか?

そうですね。特にアジア圏内だと、日本人ダンサーの需要がすごく多くて、よく声をかけて頂けるんです。現地に行って、講師としてダンスを教えています。すごく楽しいですよ!

昨年には、あえて何も計画せずにNYに行ったとのことでしたが、そのきっかけや実際に行って得たもの、感じたものはありましたか?

東京に上京してきてからずっと突き進んでいく中で、自分の存在意義を探すように必死に踊ってきました。今の自分にとっての大切なことを選んでは、悩み、でも信念は曲げず、もがきながら、ただただ目の前にあることを必死に頑張ってきました。

そうやって、上京してきた時も何も持たずにやってきて、本当に一から人間関係も作り上げながら、少しずつダンスの仕事もさせていただくようになっていったのですが、いつも自分の中には「いつか “自主公演をやる!”」という目標があったんですね。その想いは常に持ち続けていたのですが、昨年の2017年にプレジャーガレージさんからのご提案もあり、ついに初の自主公演「懺渼歌-SANBIKA-」をやることになりました。公演が決まってからは、そこに言葉通り命をつぎ込んでやりきりましたね。それでいざ終わってみたら、抜け殻というか、「もう次何したらいいんだろう」っていう、自分の中で次のステージを探さないといけないなという考えに至ったんです。

SANBIKA
(懺渼歌-SANBIKA-公式HPより:https://danceworks.jp/event/performance/33785/

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そして、公演が終わってちょうど2ヶ月経った頃、11月から12月ぐらいまでの期間仕事を入れないようにして、NYへの行きと帰りのチケットだけを取ったんですよ。公演を終えた達成感と共に、きっと抜け殻になるのだろうなとも予想もしていたんですね。だからこそ、「上京した時と同じ気持ちでNYに行きたい」と思い、それで何の情報も持たずNYに行ったんです。

得たものというか、1か月半も自分のことを見つめ直せる時期というのは、この7、8年ぐらいは1度もなかったので、改めて見つめ直せてよかったです。そして、NYという環境の中で得たハングリー精神、チャレンジ精神は、まさに「自分ことを誰も知らないということほど原動力になる強いものはない」という、上京してきた時と同じ想いだったんです。その想いにまた至ることができたおかげで、初心に戻って思い切り行動することができましたね。

NYに行って、目に映るものとか、人の優しさだったり、日本とはまた違ういいところを発見したのですが、特にエンターテイメントの文化の違いはとても感じました。それは、観ている人への楽しませ方や、魅せ方、規模だったり、とても得るものも多かったです。ただ、そのNYで色々観る中でも、自分が東京で感動を得てきたダンスやこれまで観てきたもの、日本人ならではの繊細さというものはやはり素晴らしいものだと、今回NYに行って外から日本をみれたからこそ感じられたんですよね。

NYに行ったことで、自分にないものや自分の弱さを受け止めることができてまた強くなれたし、「東京で自分がやってきたことは間違えじゃなかったんだな」というのは、また自分の新たな強みにもなったんですね。
どの業界でも大事にしていきたいことだと思いますが、“日本人にしかできないもの”があると思うんです。それは和風をやるとか、そういう意味ではなくて、「日本人らしい精神力、内面まで突き詰める」ということ。そいういった内側の部分を大事にする大切さを痛感しました。

NYに行って精神的な部分で感じたことがあったということですけど、それがダンスにはどう影響しましたか?

好きなダンス、踊りが明確になりましたね。NYでは、まだ自分のやったことないようなダンスがあふれていて、それを吸収したいと思って、30クラスほどレッスンを受けたんです。サンバのクラスも受けたりして。そうやっていろんな踊りに挑戦してみることで、こうゆうのが好き、こう魅せたいなど、こだわりが増えていきました。

サンバにも挑戦したのですね!

そうそう。クラスはとても素晴らしくて、そのエナジーも自分にプラスになったかな。他のクラスでも言えるのですが、向こうの人は魅せ方がとにかく上手いので、多少荒っぽくてもかっこいいんですよ。日本人は技術力はすごいのですが、表に出すことが苦手な方が多い気がするんですよね。でもNYだとその多様性が評価される時もあるので、そういった意味では自分のことが好きになれたかなー。1ヶ月半も一人旅をすると、自分のシールドを張っているものが一気になくなり、自分の弱いところが明るみになるんですよ。上京してからダンス業界で自分が生きてきて、成長しているなって思っていたのですが、向こうに行くと意外と何も成長してないなって、根本的な部分で自分と向き合えたんです。どんなに着飾っても、それは表向きの面だけであって、深く深く中身の部分に行くと、本質的な部分って変わってないから、自分の弱さを受け止めながらも、そこを強くできる旅だったなと感じました。

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とにかく日本人はダンスが上手い!!

日本と海外のダンスの違いは?

海外ダンサーの社会的地位はとても高くて、サポートや資金の出方、扱い方も何もかも違うんです。そしてシステムがしっかりしてるからこそ、需要がある。そこは日本も追いついて欲しいなというところですね。ただ、スキル面は、とにかく日本人のレベルは高いです! 技術は圧倒的、かっこいいですよ!!身体にハンデがあるから、その分トレーニングする人が多いですからね。パッションは負けるところもあるかもしれませんが、逆に日本人には表向きには出さない奥深さがあると思うんです。例えば、日本舞踊や舞妓さんたちの所作とか…。ダンスってミリ単位で変わってくるものだからこそ、そのミリ単位で突き詰めているダンサーは本当にカッコいいですね。

 

インタビュー続きはこちら:
Seishiroが考えるダンサー業界の将来像とは?自分の信念をぶらさないために心掛けていること。:Seishiroインタビュー②
素敵な勘違いが人生を変える!Seishiroから夢追う若手ダンサーへ、いま伝えたいこととは?:Seishiroインタビュー③

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Seishiro
抜群のセンスと、振付力でコレオグラファーとしても絶大の人気を誇る、現在大活躍中のSeishiro。2011年に福岡から東京に拠点を移し、海外、国内を中心に自身のWORKSHOP、数多くの作品を手掛け、JAZZ・VOGUE・HIPHOPを織り交ぜたオリジナルティ溢れるスタイルで活動中だ。2015年に開催されたLegend Tokyoでは、堂々の最優秀作品賞を受賞した実力がある。さらに、乃木坂46が日本レコード大賞を受賞した「インフルエンサー」に代表されるようなメジャーシーンでも振付家として活躍。作品を一度でも観て頂ければ一目瞭然だとは思うが、彼の一秒一秒にかけるこだわり、音の巧妙さ、構成のなにを取っても完璧であり1ミリの油断も見えない、まさにプロである。2017年のRei発表会『坐巫艶』では総合演出を務め、その圧倒的な世界観に多くの人が感動を受けた。

【コンテスト】
日本最大級の振付コンテスト「2015.Legend Tokyo Chapter.5 横浜アリーナ記念大会」では歴代最年少での優勝。
【最優秀作品賞】、【オーディエンス賞】、【殊勲作品賞】、【音楽アーティストの視点】KREVA、
【舞台漫画クリエイターの視点】美内すずえ、過去最多の5つの賞をもらう。
2014.Legend Tokyo Chapter.4 東日本予選大会優勝、Dews AWARD 2015 ベストコレオグラフ賞受賞。
【アーティスト】
E-girls Flower LIVE TOUR 2015 振付、E-girls Dance With Me Now PV出演、
タイ SONIC BANG 2013きゃりーぱみゅぱみゅLIVE ダンサーパフォーマンスシーンの振付・出演、玉置成実 総合演出 振付。
【舞台】
2016. 5/6・7に開催された舞台公演FINAL LEGENDにて芸術監督を務める。
2016. 8/13・14に開催されたLegend Tokyo Chapter.6のオープニング演出。
スマホゲームアプリ「Red Queen」の配信リリースイベントオープニング演出。
*ASTERISK2015メンバー
その他PVやCM、TV等数多くのアーティストのバックアップダンサー、振付師を担当。
コンテストでは優勝に導いたりと生徒の育成にも力を入れている。


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date : 2019.03.25
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