ダンスアーティスト南村千里が個性豊かなダンサーたちと作り上げる舞台/『光の音:影の音』ー耳だけで聞くものなのかー
“視覚的に音を表現する可能性”を追及するきこえないアーティスト、南村千里。
英国の世界的に著名なダンスカンパニー「Candoco Dance Company」 のダンスアーティストとして活動し、現在はフリーランス・ダンスアーティストとして、ロンドンを拠点にアジア、アフリカ、欧米など20カ国40都市以上で公演、ワークショップ等を実施している。 2012年には、ロンドン・パラリンピックの開会式(2012)にパフォーマーとして出演。
「きこえない立場から捉えた視覚的音/音楽とは何か?」
聴覚的音楽を用いず、数的/表記的楽譜をダンスに取り込み、視覚的音を創り上げている。”
(南村千里さんオフィシャルホームページより)
個性溢れたアーティストたちと生み出す音とは?
2018年12月、池袋の「あうるすぽっと」で南村千里よる最新作『光の音:影の音』が上演される。
そのパフォーマンスは、聞こえない音を身体で見せるただ一つのパフォーマンス。
南村千里が、伊藤キム、捩子ぴじん、aokidらと共に作りあげていく作品となっている。
ろう者でもある彼女が感じる音と、きこえる人が感じる音はどこが同じで、どこが違うのか。 そして、「光の音」「影の音」のように、「きこえない音」は、どう表現できるのか。
“視覚的に音を表現する可能性”を追及するアーティスト南村千里と、それぞれが個性あふれる活動をしている3人がワークショップを積み重ね、手話や字幕も舞台を彩るアイテムとして「きこえない音」を鮮明に描き出していく。
2016年に、南村千里が前回あうるすぽっとで行った公演『ノイズの海』。
ライゾマティクスリサーチが手がける映像デバイスとともに、 ライブ映像とダンスで2名のきこえないパフォーマーを含む多様な出演者たちと共に、鮮烈な印象を残した。それから 2 年。
東京芸術祭は、東京の多彩で奥深い芸術文化を通して世界とつながることを目指し
今年は、9月より5つの事業による多彩な舞台芸術のプログラムが池袋のまちを彩ってきた。『光の音:影の音』は芸術際の最後を飾る舞台でもある。
『光の音:影の音」―耳だけで聞くものなのか―』公演情報
②12月 8日(土) 15:00~
③12月 9日(日) 15:00~
※受付開始は60分前 客席開場は開演の30分前を予定
・一般 3,500円
・としまチケットセンター https://www.owlspot.jp (24 時間受付)
03- 5391-0516 (電話・窓口 10:00~19:00、休館日を除く)
TEL:03-5391-0751
【出演者プロフィール】
南村千里
生後 7 ヶ月目に聴力を失い、きこえない世界へ。
女子美術大学日本画学士号習得。ロンドンのラバン校卒業後、
横浜国立大学大学院修士課程修了。2003 年より 2006 年末
まで、英国の Candoco Dance Company のダンスアーティストとして活動。現在、フリーランスアーティストとして、ロンドンを拠点にアジア、アフリカ、欧米など 20 カ国 40 都市以上で公演、ワークショップを実施。 振付作品に「SCOT」(Resolution 2007 @ the Place)、「Canon for Duet」(Place Prize 2008 / Firsts 2008 @ ロイヤルオペラハウス)、「BEATS」(BEACDS 2009 / Liberty Festival 2009)、「NEW BEATS」(Stepping East 2010 / DaDaFest International 2010 / Spring Dance @ ユトレヒト 2011)、「Ring the Changes+」(Unlimited 2014 / Networked Bodies Festival 2014 / 6th International Festival, InShadow @ リスボン 2014)、「Passages of Time」(Brighton Digital Festival 2016)がある。2012 年より、英語手話による芸術解説をテートモダン美術館、テートブリテン美術館、ナショナルポートレートギャラリー、ホワイトチャペルギャラリーなどで手がける。http://chisatominamimura.com/jp/
伊藤キム
87 年、舞踏家・古川あんずに師事。95 年「伊藤キム+輝く未来」を結成。96 年バニョレ国際振付賞、02 年第一回朝日舞台芸術賞・寺山修司賞。05~06 年にバックパックを背負って半年間の世界一周の旅に出る。11 年「輝く未来」を解散。13 年京都・本能寺創建 600 年の記念イベント『本能寺の D』で演出・振付・出演、国内外をツアー。14 年六本木アートナイト 2014 パレード監修。小中高生へのワークショップや振付、おやじが踊って給仕する「おやじカフェ」のプロデュースを国内外で行う。京都造形芸術大学客員教授。 青山学院大学ワークショップデザイナー育成プログラム修了。 2015 年、新カンパニーGERO を結成して 10 年ぶりに創作活動を再開。
捩子ぴじん
004 年まで大駱駝艦に所属し、麿赤兒に師事する。舞踏で培われた特異な身体を元に、自身の体に微視的なアプローチをしたソロダンスや、ダンサーの体を物質的に扱った振付作品を発表する。11 年、横浜ダンスコレクション EX 審査員賞、フェスティバルトーキョー公募プログラム F/T アワード受賞。16 年、韓国・光州でアジアンアーツシアターが企画する Our Masters「土方巽」のキュレーターを務める。17 年より京都在住。生活にダンスの杭を打ち込むべく“ダンサーズ”を主催し、定期練習を行う。
aokid
1988 年東京都生まれ。2010 年東京造形大学映画専攻卒業。Aokid city 所属。受賞:2014 年第 10 回グラフィック「1_WALL」ファイナリスト、2011 年第 5 回グラフィック「1_WALL」ファイナリスト、2009 年 EPSON COLOR IMAGING CONTEST 佳作、2008 年 EPSON COLOR IMAGING CONTEST グラフィック部門特選。
http://tokyo-festival.jp/2018/