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5月12日は慢性疲労症候群 世界啓発デー。私たちができること、ダンスを通してできること

“慢性疲労症候群”という言葉をご存知だろうか?

慢性疲労症候群とは、これまで健康に生活していた人がある日突然原因不明の激しい全身倦怠感に襲われ、それ以降強度の疲労感と共に、微熱、頭痛、筋肉痛、脱力感や、思考力の障害、抑うつ等の精神神経症状などが長期にわたって続くため、健全な社会生活が送れなくなるという病気だ。(日本医療研究開発機構「AMED」HPより)

『ダンプレ』では、昨年この慢性疲労症候群によって、踊る喜びも、立ち上がることさえも困難になったダンサー アニルによる、アートを通してM.E.(慢性疲労症候群)の認知度を高めるプロジェクトを紹介した。
※日本で慢性疲労症候群(CFS:Chronic Fatigue Syndrome)と呼ばれている疾患は、イギリス・カナダ・オーストラリア・ノルウェーでは筋痛性脳脊髄炎(ME:Myalgic Encephalomyelitis)と呼ばれているそうです。現在、世界中の多くの医学会誌ではME/CFS(筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群)と表記されることが多いようですが、アニルのプロジェクトを尊重し、ここではM.E.(慢性疲労症候群)と表記させていただきます。

昨年の記事がこちら
ダンスによる支援を。M.E.(慢性疲労症候群)プロジェクトへぜひご参加ください!5月12日は慢性疲労症候群 世界啓発デー

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アニルはプロのバレエダンサーとして、たくさんの経験とキャリアを積み重ねていた矢先突然この病に襲われ、始めは身体の調子のおかしさに本人も何が起きているのか分からず、悩み続ける日々が続いた。それから微熱が続き、寝たきりの状態になり、病気発症から数年後にやっと出た検査結果が慢性疲労症候群だった。

この病気は、その『慢性疲労症候群』という名前から慢性的な疲労や精神的疾患と誤って認識されていることが多く、病の本当の苦しさ、辛さが理解されづらいと言われている。また少しずつ解明されてきているが未だ原因が特定されておらず、治療法も確立されていない。 

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※アニル氏のHPより抜粋

慢性疲労症候群患者によるドキュメンタリー映画「Unrest」

言葉での説明だけでは、病の苦しみ、辛さが理解し難い慢性疲労症候群。この病についてもっと知ってもらう必要があると、患者の1人であるJennifer Breaさんが制作したドキュメンタリー映画「Unrest」がアメリカで公開されている。

「慢性疲労症候群を人々に理解してもらうには、視覚的なイメージが必要である」と気づいたことから制作されたこの作品。その言葉の通り、映像を通して、想像するだけでは感じることが難しいこの病の苦しみ、この疾患がどれほど人の人生を破壊するのかが、痛いほど伝わってくる。

「Unrest」予告編

「Unrest」公式ホームページ
https://www.unrest.film

このドキュメンタリー映画を紹介している日本語サイト
https://gigazine.net/news/20170927-unrest-trailer/

https://tabi-labo.com/284242/unrest

映像の中には、こんなシーンも登場する。

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踊る喜びを突然失う、その悲しさ、苦しみは、ダンスが好きな人ならきっと想像できるだろう。
現在、子供から成人まで、世界中の1,700万人がこの疾患に苦しんでいると言われている。

残念ながら、現在日本では「Unrest」は公開されていない。だが、この予告動画だけでもこの病の苦しみの断片を感じてもらえるはずだ。そして、機会があればぜひこのドキュメンタリー映画を見てみて欲しい。

 

慢性疲労症候群に苦しむ、プロダンサー アニルによる活動『M.Eプロジェクト』

このドキュメンタリー映画同様、慢性疲労症候群の認知度を高めるためにアニルが始めた活動が『M.E プロジェクト』である。世界各国のアーティスト達が踊り、歌い、演奏し、慢性疲労症候群の理解を訴えるというもの。
昨年、アニルの友人でもあり、日本でコンテンポラリーダンサー・振付家として活動する大手可奈さんもダンス動画を公開。「この病を少しでも知ってもらえたら…」とアニルのプロジェクトに賛同し、たくさんの人へと伝えた。

この『M.E.プロジェクト』は誰でも参加することができる。
慢性疲労症候群を知り、「少しでも力になりたい」そんな思いが起こったなら、ぜひ何かアクションを起こしてみて欲しい。

支援の仕方についてはアニル氏の公式サイトをご覧いただきたい。
【英語サイト】
http://anilvanderzee.com/undauer-eng/
【日本語サイト】
http://anilvanderzee.com/undauer-jpn/

 

私たちができること、ダンスを通してできること。支援の輪が広がることを願って

慢性疲労症候群は、誰もがなる可能性を持っている。ある日突然、自分自身や周りの大切な人が何気ない日常をう失う可能性もあるのだ。日本でも、0.3%の人が慢性疲労症候群にかかっており、人数ではおよそ36万人にも及ぶそうだ(日本医療研究開発機構「AMED」HPより)。

5月12日は、慢性疲労症候群・世界啓発デー。
この世界には慢性疲労症候群だけでなく、様々な病に苦しんでいる人がいる。慢性疲労症候群のように、原因や治療法が確立しておらず、まだまだ研究解明を必要としている病気もたくさんある。

それを何かのきっかけで知ったとき、私たちができること。

映像を見ること。
大好きなダンスやアートを通して発信すること。
そして、周りの誰かに伝えること。
それはほんの小さなアクションかもしれない。でもそのアクション1つ1つが、病に苦しむ人を救うことに繋がることもきっとあるはずだ。

アニルという1人のダンサーがくれた「きっかけ」。

私たち一人ひとりが起こす行動によって、この病気の認知が広がり、誤解や偏見に苦しむ方が少しでも減り、解明のための支援が少しでも広がることを願って…。
5月12日を迎え、何かできることをぜひ行動に移してみてほしい。

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